2015年2月25日水曜日

会社設立:料金設定 (2)お客様の論理

お仕事は、自分だけがんばっても成り立たず、かならず、顧客様がいらっしゃいます。

タックスの場合、お客様の要望は大体いかに大別されます。

1. 今年もリファンドがほしい。
2. 自分でやってみたが、どうも結果に納得がいかない。 何か間違っているのではないか。
3. 正しいタックスをファイリングして、IRSとの問題が起こらないようにしておきたい。
4. イミグレーションで必要。
5. IRSより手紙が来たので対応してほしい。


1.リファンドは手に取れるお金です。 さらにタックスの状況によっては、自分が源泉徴収で納めた税金を越える金額が還付されることもあります。 多くが未成年のお子様がいらっしゃる家庭ですが。 この場合、迅速さと費用の安さがお客様の判断材料となります。

タックスファイラーの中には、リファンドをこれだけ多くするから、この費用をください、リファンドの金額に応じて、費用を決めます、というところもあります。 この方法は、(1)正しくないファイリングの可能性、(2)法外な料金、または、仕事量に見合わない料金の設定のリスクがあるかもしれません。 しかし、条件がそろえば、タックスプロとお客様両方において、Win Winの状況もあります。


2.今は、Turbo Tax, HR Block at Homeなど、優秀なソフトが出揃っています。 多少、知識のある方なら、これで十分、自分でファイルできます。 

変な話ですが、タックスは自分で出きることが理想で、私どものような職業は無くなったほうが、世の中のためだと思います。 しかし、税制は政治の道具に使われており、その結果、怪獣のように大きく複雑な税制になってしまっています。 翻弄されるのは、一般の方たちです。 そのような現状ですので、理想はあれど、現実はタックスプロが必要となります。

さて、自分でやったけど、追徴金になってしまった。 これは、おかしいので、聞いてみよう、となります。 タックスプロ側としては、すべての情報を打ち込むという一からの作業となります上に、比較分析いたしますので、時間、労力ともに、最初からタックスを引き受けさせていただくより、大変な作業になることもあります。 

そして、結果が同じ、と出た場合、お客様は、なら自分でするわ、と去っていかれます。 これは、正直いって、タックスプロにとって痛い状況です。 このような状況においては、Case By Caseで対応となり、最初に多少リテイナーという前金をいただいて作業することもあります。 

大手Tax会社では、過去、見直しは無料、というサービスを提供しておりましたが、タックスプロにしわ寄せが来ていたので、タックスのピークにおいては、本社の判断とはうらはらに、お断りせざるおえない、という状況もあるだろうと想像いたします。 現在でもそのサービスはあると思いますが、大きくは宣伝していないと思います。 

3. 正しいTaxをファイルすること -それがタックスファイリングの原点です。 結果は、払い込みになるかもしれません。 しかし、そこから現在のタックスのプランができます。
当方のお客様には、このような方もいらっしゃいます。 たとえ、最初が追徴金だとしても、当方では、しっかりと説明して、フォローアップをしていきます。 翌年、そのお客様がリファンドこんなにいただきました、と笑顔で帰ってきて、また、依頼してくださること、そこにこのお仕事の醍醐味があります。

費用はきちんといただきますが、結果として、プランができるということで、タックスのセービングにつながります。 また、長期に渡り、ご利用いただいているお客様ですので、割引をさしあげます。 これは、データがすでに揃い、これからのタックスの状況が把握できているからです。 

4. グリーンカードやビザの申請には過去3年のタックスファイルの提出が求められます。 この場合は、お客様の運命がかかっているので、お互いに真剣です。 費用は最初はかかりますが、Opportunity Costは、この国に住めなくなる、という大きなコストですから、費用はそれに比べて大きな比重とはならないと思います。

5. IRSからのお手紙は、驚きですよね。 多くのお客様が飛び込んでこられました。
大手に勤めていたときは、時給とコミッションのお給料でしたので、シーズン初め、後であれば、時間をかけて説明いたしました。 無料でしたこともあります。 また、費用はこのくらいかかります、といって、戻ってこられる方、依頼されるかた、とまちまちでした。

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費用設定には、これ、といってルールは見出せません。 お客様の要望を聞いて、本当の目的がどうなのかを最初の時点で見極めて対応することが、大切だとつくづく思います。 その結果、お客様が他の方に依頼する、ということもあります。それは、私の対応が悪かったかもしれませんし、対応が迅速ではなかったかもしれません。 私としては、後は追いません。 その方には縁が無かったということで。 しかし、たまに他のところでのタックスが間違っていたりする場合、戻って来れられる方もいらっしゃいます。 その方たちはいつも大歓迎でお迎えいたしています。

私は商売は下手かもしれません。 しかし、「商いは正直が一番」と思い、日々対応させていただいています。 

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