2015年2月26日木曜日

International Tax (1) J1 Visa, F1 Visa - Resident or Non-Resident??

今回は、私が専門としている部門-国際タックスーについて、「簡単」に説明するシリーズとします。 

ケースバイケースで本当にそれぞれ、お客様がおかれている状況が違うので、これだ!と言い切ることができないので、本当に基本的なことのみしか記載できません。 例外特例もあるのですが、ここでは省きます。 

本件のような状況の方については、メールを頂ければ、タックスを引き受けさせていただいたほうが、話が早い、というのが正直なところです。(にっこり)

*****

J1/F1 Visa とNon-resident or Resident

アメリカにリサーチャー(研究員)、レクチャラー(講師)などの名目でアメリカにこられている方には、J1ビザでこられている方もいらっしゃると思います。

このビザの特徴としては、アメリカに来た年とその翌年は、Non-Residentという立場になります。 3年目の1月1日(一般的に)からは、アメリカでの滞在日数が183 日以上であれば、Residentとしての扱いになります。

学生さんはF1 ビザです。 このF1 ビザの場合は、最初の5年がNon-Residentで、6年目から滞在日数が183日を越えれば、Residentとしての扱いになります。

この二つのビザの特徴は、"Exempted" と言われて、最初のNon-Residentの機関はいくらこのアメリカに滞在しようが、滞在日数を数えてTax 上のResidentとはみなされません。 別の言い方では、通常では、滞在日数が一般的に183日を越えれば、タックス上のResidentとなります。 移民法のResidentとはなりませんので、ご注意を。

変な例ですが、観光ビザで入ってきて、違法滞在して働いていた、とします。 こういう方たちもタックスをファイリングします。 (米国税制と米国移民法は違う法律なので、不法移民の方たちのタックスもファイリングできるのです。)

その不法滞在の日数が183日を越えると、Residentとしてファイリングできる可能性があります。 また、南の川を渡ってきて、このアメリカの地で滞在して、収入があった場合、Residentとしてファイリングする可能性があります。 

不公平。。。ですよね。 でも、法律がちがうので。。。。


Non-resident or Resident

前者のタックスと後者のタックスはかなり違います。 インドの学生などの特例を除いてですが、Non-residentの立場では、
 (1)夫婦合算のファイルが出きません。 
 (2)Standard Deductionという基本控除が適応されません。 
 (3)Itemize Deductionはできます。 
 (4)Exemptionという人頭控除はできます。
 (5)Tax Rateが高いです。 一般的に30%
      (6)  課税対象となるのは、アメリカで得た収入、アメリカと関連のある収入のみです。

Residentですと:
 (1)夫婦合算のファイルできます。 
 (2)Standard Deduction適応。 
 (3)Itemize Deductionはできます。 
 (4)Exemptionという人頭控除はできます。
 (5)Tax Rateは、下は10%から上は39.6%までの段階的税率です。 
 (6)全世界で得た収入を申告する。(減税する措置は別途ありです。)

したがって,J1 の最初の2年、  F1の最初の5年(といっても、そこまでF1でい続ける人はあまり多くないようです。)は、リファンドも少ないかもしれませんし、追徴金の場合もあります。 Residentは全世界の収入を申告しますが、控除できる項目、とくに子供や夫婦合の控除がありますので、”一般的”には有利な場合があります。

更に、Form 8843  Statement for Exempt Individuals and Individuals With a Medical Condition もファイルしなければいけません。

これは何か、というと、上記に滞在日数を数えられない状態・時期(J1 2 年 F1 5年)をExempted Statusといいましたが、まさにExempt Individualsです。 その間の滞在の日数、ビザの種類を申告します。 Individuals With a Medical Conditionは、病気などで、アメリカを出国できなくなってしまった場合に申告する項目が入っているので、そういう書式の名前になっているだけです。 

その他、税制協定の項目を適用するとか、First Year choiceなど、さまざまな例外があります。 更に、配偶者、お子様たちのタックス番号も取る必要も出てくる可能性もありますが、ここでは説明しきれないので、割愛します。

このような状況の方は、当方で親切にタックスファイリングを請け負いますので、メールにてご連絡ください。


*お断りー上記の説明はわかりやすく単純化してかいてあるので、すべての方の状況において、アメリカ税制に添う事とは限らないことを認識してくださいね。

2015年2月25日水曜日

会社設立:料金設定 (2)お客様の論理

お仕事は、自分だけがんばっても成り立たず、かならず、顧客様がいらっしゃいます。

タックスの場合、お客様の要望は大体いかに大別されます。

1. 今年もリファンドがほしい。
2. 自分でやってみたが、どうも結果に納得がいかない。 何か間違っているのではないか。
3. 正しいタックスをファイリングして、IRSとの問題が起こらないようにしておきたい。
4. イミグレーションで必要。
5. IRSより手紙が来たので対応してほしい。


1.リファンドは手に取れるお金です。 さらにタックスの状況によっては、自分が源泉徴収で納めた税金を越える金額が還付されることもあります。 多くが未成年のお子様がいらっしゃる家庭ですが。 この場合、迅速さと費用の安さがお客様の判断材料となります。

タックスファイラーの中には、リファンドをこれだけ多くするから、この費用をください、リファンドの金額に応じて、費用を決めます、というところもあります。 この方法は、(1)正しくないファイリングの可能性、(2)法外な料金、または、仕事量に見合わない料金の設定のリスクがあるかもしれません。 しかし、条件がそろえば、タックスプロとお客様両方において、Win Winの状況もあります。


2.今は、Turbo Tax, HR Block at Homeなど、優秀なソフトが出揃っています。 多少、知識のある方なら、これで十分、自分でファイルできます。 

変な話ですが、タックスは自分で出きることが理想で、私どものような職業は無くなったほうが、世の中のためだと思います。 しかし、税制は政治の道具に使われており、その結果、怪獣のように大きく複雑な税制になってしまっています。 翻弄されるのは、一般の方たちです。 そのような現状ですので、理想はあれど、現実はタックスプロが必要となります。

さて、自分でやったけど、追徴金になってしまった。 これは、おかしいので、聞いてみよう、となります。 タックスプロ側としては、すべての情報を打ち込むという一からの作業となります上に、比較分析いたしますので、時間、労力ともに、最初からタックスを引き受けさせていただくより、大変な作業になることもあります。 

そして、結果が同じ、と出た場合、お客様は、なら自分でするわ、と去っていかれます。 これは、正直いって、タックスプロにとって痛い状況です。 このような状況においては、Case By Caseで対応となり、最初に多少リテイナーという前金をいただいて作業することもあります。 

大手Tax会社では、過去、見直しは無料、というサービスを提供しておりましたが、タックスプロにしわ寄せが来ていたので、タックスのピークにおいては、本社の判断とはうらはらに、お断りせざるおえない、という状況もあるだろうと想像いたします。 現在でもそのサービスはあると思いますが、大きくは宣伝していないと思います。 

3. 正しいTaxをファイルすること -それがタックスファイリングの原点です。 結果は、払い込みになるかもしれません。 しかし、そこから現在のタックスのプランができます。
当方のお客様には、このような方もいらっしゃいます。 たとえ、最初が追徴金だとしても、当方では、しっかりと説明して、フォローアップをしていきます。 翌年、そのお客様がリファンドこんなにいただきました、と笑顔で帰ってきて、また、依頼してくださること、そこにこのお仕事の醍醐味があります。

費用はきちんといただきますが、結果として、プランができるということで、タックスのセービングにつながります。 また、長期に渡り、ご利用いただいているお客様ですので、割引をさしあげます。 これは、データがすでに揃い、これからのタックスの状況が把握できているからです。 

4. グリーンカードやビザの申請には過去3年のタックスファイルの提出が求められます。 この場合は、お客様の運命がかかっているので、お互いに真剣です。 費用は最初はかかりますが、Opportunity Costは、この国に住めなくなる、という大きなコストですから、費用はそれに比べて大きな比重とはならないと思います。

5. IRSからのお手紙は、驚きですよね。 多くのお客様が飛び込んでこられました。
大手に勤めていたときは、時給とコミッションのお給料でしたので、シーズン初め、後であれば、時間をかけて説明いたしました。 無料でしたこともあります。 また、費用はこのくらいかかります、といって、戻ってこられる方、依頼されるかた、とまちまちでした。

*******

費用設定には、これ、といってルールは見出せません。 お客様の要望を聞いて、本当の目的がどうなのかを最初の時点で見極めて対応することが、大切だとつくづく思います。 その結果、お客様が他の方に依頼する、ということもあります。それは、私の対応が悪かったかもしれませんし、対応が迅速ではなかったかもしれません。 私としては、後は追いません。 その方には縁が無かったということで。 しかし、たまに他のところでのタックスが間違っていたりする場合、戻って来れられる方もいらっしゃいます。 その方たちはいつも大歓迎でお迎えいたしています。

私は商売は下手かもしれません。 しかし、「商いは正直が一番」と思い、日々対応させていただいています。 

2015年2月10日火曜日

会社設立:料金設定 (1)プロバイダー側の論理

タックスシーズン始まりまして、お客様より連絡をいただいています。 ここのところ、どーっと依頼があり、夜、週末と忙しく働いております。

タックスのお仕事にかかわらず、自分で起業された方は、料金設定をどうしたものか、と考えるのは当然ですね。

心に去来するのは、それなりの報酬をもらわないとビジネスは成り立たない、しかし、あまり高くすると、お客さんは来ない、というジレンマもあるでしょう。

私の場合は、とりあえず、三つのポリシーにてスタートしまshちあ。 

1. ただでは仕事しない。ボランティアで仕事をしない。

2. 仕事をするものが報酬をもらうのは当然である。

3. Opportunity Costを常に念頭におく。


1. ただで仕事しない。ボランティアしない。

日本一かっこいいといわれる白州次郎は、「俺はボランティアしない。」といっていたのですが、戦後、吉田茂首相のために一役買っていたわけです。 お金は貰っていたでしょうけど、それなりの仕事をしたわけです。 私、このせりふ好きですね。

私がただで仕事をしたくないのは、私の仕事のクオリティーが多少でも下がるのがいやなのです。 私は人間ですから、そういった状況に陥ると、「こんなに多量の仕事なのに、これっぽっちしか貰えない。」って多少でも思いながら、仕事をすると、どこかで手抜きがでそうなので。

2. 仕事をするものが報酬をもらうのは当然である。

聖書に書いてあります。 新約テモテ 5章18章。 神さんがそういっているので、そうします。

3. Opportunity Costを常に念頭におく。

Opportunity Costは、あることを選択することによって犠牲になる(または、やりすごす)もののコスト・代償のことです。 日本語ではなんと言うのでしょうか。 アメリカの大学でEconomics 101を取ると、最初に習う言葉です。

Opportunity costが高い場合、その選択は果たして大丈夫か、ということを考えよ、ということです。

私に当てはめて、考えますと、こういうことです。 別の書き込みに、自己紹介もなく、W2を写真で送ってきて、リファンドいくらか、と聞いてきた人です。 その人が、「自分でタックスしたら、払い込みなので、見てください。 週末、ここに来てください。」と携帯にテキストしてきました。 昨日もしつこく、「今日、一時半から空いているので、会いましょう。」と勝手に予定をいれようとしていました。

その人は、どこが変なのかは私ならすぐわかり、無料で見てくれると思っていたのでしょう。 しかし、「見る」には、その人のビザをまず確認し、複雑な場合は、時間をかけて、ソフトに打ち込みます。 調査事項があれば、時間をかけて、Tax codeや解説書を座って調べます。 しかし、その時間は、会計の仕事をすれば、収入がとれるのです。 それが、子供たちの大学資金になるわけです。

その人にただでタックスをみてあげるとなると、失うもの、つまり、Opportunity costは、子供たちのためのお金です。 火を見るより明らかに、天秤は子供が入ったお皿がずんと下がります。 その人には、前金でXXドルもらえるのなら、相談にのります、と返答しました。

もうひとつ別の例で、Opportunity costを説明します。 車のタイヤがかなり磨り減っているとします。 しかし、4輪替えると$600。 今月はちょっと苦しく、預金残高が$300しかない。 しかし、この場合、タイヤを替えないことによって失うOpportunity Costは、自分と家族の命です。 磨り減ったタイヤで事故を起こす可能性があるからです。 命と$600。 それは、命のほうが大事です。 なので、$600を借金してタイヤをとりかえたことがありました。

Opportunity Costは、お金のことだけではなく、日々の生活、人生の転機にも皆さんが使っている方法です。 経済学の用語、という意識もなく、皆さん、そういった選択をしていますので、非常に身近なことなのです。

*****

料金設定には、確かにマーケット、相場というものがあります。 割引を多少することもありますが、それも難しいですね。 なぜなら、一旦上げたものは、取り返すことが難しいからです。

今、私として考えているのは、タックスの書式ごとの固定料金とかかった時間と相場をみて、マトリックスを作っていこうと思っています。 


最後に、お客様の中には、病気の方で、医療費が何百万もかかり苦しんでいる方がいらっしゃいます。 私は江戸っ子で一応、人情ありますんで、そういう方には、お勉強しちゃうこともあります。

私、あまり商売うまくないかもしませんね。。。

2015年2月3日火曜日

会社設立:オンラインサービス

会社作っています。

ソフトウエアとラップトップがあれば、知識をつかってサービスを提供できる私の場合、アメリカだと簡単に企業設立できてしまいます。

以下のことを考え、”一匹狼LLC"という形態をとることとしました。

1. 法律上の企業形態
2. Tax上の企業形態
3. 上記二点についてTaxの二重課税を防ぎ、かつ、Tax Filingにかかる費用を最小限にする。
4. 自分の財産への保護

上記に関しては別の投稿にて説明します。


今回は、何を最初にしたか、という手順を書きましょう。  
以下が順番、使ったサービス、大体の費用です。

1. 会社名のアイデアと会社名サーチ: 自分で

2. URL(ウエブサイトの名前)のサーチとURL登録・購入: GoDaddy.com。一件につき$10-$40位の範囲で。 高いのもありましたが、手がでませんでした。

3. PO Box (私書箱)契約 年間$120

4. 会社名保存登録: Secretary of State of Texasのウエブサイトからオンライン登録> $40

5. EIN番号取得: IRSのサイトからオンライン登録。 無料

6. Legalzoom.com にて会社登録依頼 Basic Service $160弱+State Texasの登録費$300

今、このような形で現在進行形でございます。 ここまでは、$1000かかっていません。

次に来るのは、Bank関係ですね。 会社として州に登録されないとBusiness Bank Accountが作れません。 (尚、会社にしないで個人経営の場合は、銀行にIDなどを持っていけばBusiness Accountを作れます。)

その後は、PayPal Accountか、BankにてCredit Card Serviceの設定。

さらに、会計Softの設定。 Quickbooks onlineですと、つき$9.99からあります。 私は会計も仕事でしているので、Quickbooks online Accountantというバージョンで無料。 

あとは、新しいLaptopとTaxのプロ用のソフトウエアも買いました。 LaptopはTouch ScreenでTabletにもなるものなので、多少値が張りました。 これに、鍵がつく2段式のしっかりとしたファイルキャビネットを新調して$370.

こういった機材、ソフトがなければ、殆どがOnlineで処理できて、$1000かからずに会社作れてしまいます。

時間的には、20日から一ヶ月くらいです。


私は、会社名登録のあと、ちょっとつっかかり、年末もきてしまい、ようやくひっかかった件が解決して、今、Legalzoom.comとやり取りしています。


個人経営ですと、こんなもんですかね。 起業が多いアメリカ。 日本と比べて、個人経営会社設立は簡単です。